7月からいよいよ本格的な暑さがはじまると、「熱中症」への注意が必要ですね。
熱中症とは
気温や湿度が高くなることで、体の体温調整機能が上手く働かなくなり、体内に熱がこもってしまい、水分や塩分のバランスが崩れてしまう症状の総称です。
熱中症になりやすいのはどんなとき?
急に暑くなった日
体が熱さになれて上手に汗をかけるようになるには慣れるまで時間がかかります。梅雨明けで急激に暑くなった日は要注意です。
高温多湿の日
気温30℃以上、湿度70%以上の日は室内でも熱中症の危険があります。
風のない日
晴れて風のない日は気温が上昇します。
体調の悪い日
普段は大丈夫でも、風や睡眠不足で体調の悪い日は熱中症になる場合があります。
湿度が高い日は特に要注意
湿度が低くて、カラッとしているときは、汗をかいてもすぐに蒸発して体の熱を下げることができます。 でも、湿度が高い場合は、汗が蒸発せず、体の熱を放出できなくなって熱中症にかかりやすくなります。
夜間の熱中症にも注意
マンションなど気密性の高い住宅は、熱がこもりやすく夜になっても室温があまり下がらないことがあります。また、就寝中は汗で水分が失われやすいので注意が必要です。
乳幼児や高齢者がかかりやすい
乳幼児は体温調節機能が未発達なため、熱が体内にこもりやすいです。 晴れた日は地面付近が最も暑くなるため、地面に近い乳幼児の方が大人より体感温度が高くなります。 また、遊びに夢中になっている乳幼児はのどの渇きになかなか気づかないことがあります。 高齢者は暑さを感じにくくなっており、体温調節機能も衰えています。ニュースでも「エアコンをつけていなかった高齢者が熱中症に」という報道を多くみかけます。
熱中症の症状
症状の軽い順から、Ⅰ度・Ⅱ度・Ⅲ度に分類されています。
Ⅰ度:軽度
めまいや立ちくらみ、大量の汗や筋肉痛
Ⅱ度:中度
頭痛や吐き気、倦怠感・虚脱感(体がぐったりして力が入らない状態)
Ⅲ度:重度
意識を失う、呼びかけへの反応がおかしい、ガクガクとけいれんをおこす、手足の運動障害(ふらふらしてまっすぐに歩けない)、高体温(体にさわると熱い)
熱中症になった場合の対処方法
軽度の場合は、すぐに涼しいところへ移動して安静にします。衣服をゆるめて楽な状態にして、冷たいタオルなどで身体を冷やします。特に首などの太い血管の通っている所を冷やすと効果的です。 自力で水分がとれるときは水分や塩分を補給をします。スポーツドリンクも有効です。(自力で水分が飲めない場合は無理に飲まそうとしない。体調悪化の恐れがあります。)なかなか回復しない場合は、医療機関に相談しましょう。 また、意識がもうろうとしているなど、症状が重い場合はすぐに救急車を呼びましょう。
熱中症を予防するには?
熱さを避ける
高温の日、屋外に出る場合は、なるべく10時〜14時を避けましょう。また、日傘や帽子を使用して、日陰を歩くようにしましょう。 室内の場合は、すだれなどを活用して直射日光が射すのを防ぎましょう。扇風機やエアコンを活用して風通しをよくしましょう。(エアコンの設定温度は28℃が目安ですが、設定温度と実際の室温とは差があるので、温室度計で「気温28℃以下、湿度60%以下」であることを確認しましょう。)
服装を工夫する
首元がつまっていない風通しのよい服や吸湿・速乾性ある服を着用しましょう。輻射熱を吸収しやすい黒っぽい服装は避けましょう。
保冷グッズを上手に使う
冷却スプレー、保冷剤などを上手に活用して体を冷やしましょう。
こまめに水分を補給する
のどの渇きをそれほど感じていなくてもこまめに水分補給をしましょう。多量の汗をかいたときは塩分も補給しましょう。
夜寝る前に水分補給をして、睡眠をしっかり取る
夜の熱中症に注意しながら、安眠できるようエアコン・扇風機を使用して寝室の環境を整え、睡眠をしっかりとりましょう。 夜寝る前は水をコップ1杯飲んで、トレイ等で目が覚めた場合も水分を補給しましょう。
バランスよく食事を取る
偏った食生活をしないで、バランスよく食事をとり日頃から体調管理に努めましょう。 しっかり熱中症対策をして、元気に夏を乗り越えたいですね。